こんにちは、satoです。前回の記事では、出産後に妻が結構大変なことになった事について書きました。
妻が経験することとなった癒着胎盤は2/1000ほどの確率と言われているので、経験する人の方が少ないと思われるでしょう。但し、意外と出産後に何らかの理由で治療が必要となり、入院するケースは少なくないのかもしれません。私たちは出産前に保険に入り、無事に?その恩恵にあずかることが出来ましたので、妊婦さんでこれから民間保険に入るかどうか迷っている方の参考になればと思います。
1.出産育児一時金だけでカバー出来ない場合の例
出産育児一時金とは、妊娠4か月(85日)以上で出産する健康保険加入者もしくは配偶者の健康保険の被扶養者が支給対象者となるもの。妊娠は病気ではないため、健康保険の対象にならない代わりに国から補助してもらえるお金です。通常、赤ちゃん1人に対して42万円が支給されます。
この42万円は、出産時の病院側の処置にほぼ全額(あるいはそれ以上)を支払うことになるため、手元に残ることはほぼありません。つまり、出産育児一時金という形で、行政から出産時のサポートを受けることが出来るのです。
※ちなみに国民健康保険中央会の調査によると、平成28年度における出産費用(正常分娩の場合)の平均額は、505,759円(分娩費用や入院費用はもちろん、「新生児管理保育料」や「検査・薬剤料」、「処置・手当料」といった項目すべてを足したトータルの出産費用)。
但し、この出産育児一時金だけでは賄いきれなくなる事柄も存在します。それは、出産以外の事で病院側の処置が必要となった場合です。つまり、今回の私たちのように、出産は上手くいったけれども産後に母体へトラブルが発生した場合や、帝王切開、出産を起因とする外傷など、手術が必要となったりすると、それらは実費負担となる可能性があります。要するに、出産以外で余計なお金がかかってしまうと、出産育児一時金だけでは賄いきれなくなるので、、、負担がただただ大きくなるっていう話です。
こんな時に民間保険が使える可能性があります。逆に言うと、出産育児一時金のカバーする範囲は、保険の適用外となりますので、申請しても出ないですよ(そりゃそうだ。これがOKになったら出産育児一時金との二重取りが可能になってしまうからね)。
2.正常分娩と異常分娩
特に問題なく、出産が出来ることを「正常分娩」と言い、対して、出産や出産に至る経過になんらかの異常があり、通常の方法以外で出産する方法を「異常分娩」と言います。例えば、帝王切開は正常分娩で出産できないために行うので、「異常分娩」のカテゴリに入ります。
経過が正常でない分娩の総称で,以下のものが含まれる。 (1) 母体に心臓病,高血圧,糖尿病などの全身疾患や妊娠中毒症などの異常妊娠経過を伴う場合。 (2) 胎児が双胎,奇形,未熟児,子宮内死亡の場合。 (3) 分娩経過中の陣痛異常,産道の異常,前置胎盤や胎盤早期剥離,臍帯脱出,臍帯下垂,子宮弛緩出血など。異常分娩の場合は,鉗子分娩,吸引分娩,帝王切開などの産科手術とか,新生児の仮死蘇生術や未熟児の保育を必要とすることが多い。
この異常分娩に関して、民間保険が適用される可能性があります(各保険会社によって適用される内容は違います。保険の約款を確認しましょう)。
3.保険に入るタイミングは、「妊娠前」がベスト。
私たちの場合ですが、妊娠前に既に民間保険に加入していました。
妻が入っている保険は、妊婦に手厚い保険ではないのですが、女性特約がついているものです。出産時に異常分娩があった場合の入院費などはカバー出来るようになっていました。
結局、胎盤癒着にまつわる入院費などが保険の適用となり、約13万円ほどの出費がカバーされました!!これはかなり大きい、、、。
妊娠中は、高血圧など様々な症状が起こりやすく、保険会社が健康上のリスクが高いと判断しているため、妊娠している女性は保険への加入を断られる場合もあります。
4.妊娠後でも入れる民間保険もある!
しかし、保険商品の中には妊娠女性の加入が可能なものもあります。以下にいくつかの保険を紹介しておきます。
「EVERYONE」
・保険会社:エイ・ワン少額短期保険株式会社
・保険商品名:EVERYONE
EVERYONEは、お申し込み時点で妊娠21週目までの方が加入できます。帝王切開ない、万一のトラブルも保障してくれ、不妊治療中の方や、うつと診断された方でも加入できる保険商品です。守備範囲が広い保険と言えます。
具体的には、異常分娩に分類される帝王切開、吸引分娩、鉗子分娩が保障の対象になっています。
「新ABCおかあさん保険Ⅱ」
・保険会社:ABC少額短期保険株式会社
・保険商品名:新ABCおかあさん保険Ⅱ
新ABCおかあさん保険Ⅱは妊娠19週目までで、健康に大きな問題がなければ契約可能です。契約前に解っていた妊娠での出産時に帝王切開などの異常分娩になっても手術一時金が支払われます。但し、契約前から帝王切開の原因や兆候があった場合は対象外のようです。
また、子特約Ⅱという毎月500円の特約をつけると、契約者とほぼ同じ保障をお子様にもつけることもできます。産後も安心出来そうですね。
5.出産には何かとお金がかかる。万一に備えて、民間保険の検討を。
というわけで、私たちは保険に入っていたおかげで、金額にして約55,000円ほどの出費をカバーすることが出来ました。しかも、分娩費用は42万円未満の請求額となったため、差額分が戻ってくるという結果に!(多分、異常分娩のために別病院で手術等を行った結果、本来は出産一時金の負担内容であった何かが消えたのではないかと思います。)
異常分娩は、誰にでも起きる可能性のある事柄です。私たちもまさか、自分たちがこんな経験をするとは思っていませんでした。少しでも負担を軽減できるよう、妊婦の時期だけでも民間保険の加入を検討してみてはいかがでしょうか。
↓(生まれてからが本当のスタートだったり笑)↓